今まで調べなかったとでも?

昨日のニュースで

被爆2世 両親被爆の子、白血病高発症率 「父か母のみ」上回る 広大名誉教授が調査

毎日新聞社 6月4日(月) 配信
被爆2世:白血病 両親被爆の子、高発症率 「父か母のみ」上回る−−広大名誉教授が調査

 広島の原爆投下から10年以内に生まれた被爆2世で、35歳までに白血病を発症した人の割合は、両親ともに被爆者であるケースが最も多いことが鎌田七男・広島大名誉教授(血液内科学)らの研究で分かった。父親か母親のどちらかが被爆者である場合を上回っていた。ただ、被爆状況などの個別要因を分析しておらず、2世への遺伝的影響をただちに示すものではないという。

 鎌田名誉教授は3日、長崎市で開かれた原子爆弾後障害研究会でこの研究結果を発表した。鎌田名誉教授は毎日新聞の取材に「2世への遺伝的影響を調べるには、時代別の白血病発症率、個別の生活環境、被爆状況などの要因を加味し、慎重に疫学的な分析をする必要がある」と話している。

 研究グループは、旧厚生省の「原子爆弾被爆者実態調査」を基に、82年に作成された被爆者約29万人のリストと、広島県広島市が73、74年に県内の被爆者約17万人を対象に実施した「被爆者とその家族の調査」のリストを照合した。

 両親か親のどちらかが原爆で被爆した2世で、戦後の46年5月〜73年12月末に生まれた11万9331人のうち、95年までに白血病を発症した94人について、出生時期や発症時の年齢別に分析した。

 その結果、45年の原爆投下から55年までの10年間に生まれ、35歳までに白血病を発症した人は49人(52%)だった。両親の被爆状況別にみると、両親が被爆したケースが26人と最多で、母親だけ被爆の17人、父親だけ被爆の6人を上回った。

 同じ時期に生まれた2世全体では、▽母親が被爆3万577人▽父親が被爆1万8087人▽両親が被爆1万4453人――の順で、白血病の人だけの場合と異なった。【吉村周平】
というのがありました


これを見て「やっぱり原発事故は危ない」とか考えるのはちょっと先走りすぎです
というか、こんな程度のデータを今まで集めていなかったとでも?と言いたい
今回のデータは「広島県内の白血病に限った」ものです
実際にはもっと広範囲にデータは集められており、それによると



従来の結論は「影響なし」 放影研の被爆2世調査

共同通信社 6月4日(月) 配信
 被爆2世の健康への影響をめぐっては、放射線影響研究所の前身で、米国が1947年に設立した「原爆傷害調査委員会」(ABCC)の時代から、約7万7千人の固定集団を対象に死亡率と白血病を含むがんの発生率などの調査が続けられている。ただ、従来の研究は「現時点では」との留保付きながら、いずれも「遺伝的影響はない」との結論を出している。

 2世の間で顕著な差が出た広島大の鎌田七男(かまだ・ななお)名誉教授らの調査結果に、放影研の大石和佳(おおいし・わか)臨床研究部長代理は「広島県内の病院で診断された白血病患者だけをみた今回の分析と、固定集団を追跡調査して親の受けた放射線量との関連を厳密に解析してきた放影研の手法は異なる。これまでの放影研の調査は精度が高いと考える」と指摘する。

 放影研によると、2世の白血病調査は67〜2003年に計5回の論文発表や報告がある。親の受けた線量からの影響を解析することに重点を置いており、両親の合計線量を含めて分析していた時代もあった。

 しかし、これまでの調査では「両親とも被爆」の場合に、合計線量を解析しても子どもへの白血病発症に影響は確認できていない。03年の5回目の報告からは、父母それぞれの線量から子どもへの影響を別々に解析している。
といった結果が出ております
ごく一部の自分に有利なデータだけを出してくるのは科学的とはいえません
大抵のランダムデータも自分に有利な部分だけを抜き出せば画期的な効果が証明できるものです